コールセンターの顧客満足度(CS)向上の必要性

コールセンターは、顧客からの商品・サービスに対する質問からクレームまで、あらゆる問い合わせに対応する組織です。コールセンターでは顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)という言葉をよく耳にします。顧客満足度を向上させることは、企業のイメージや売上に影響を与える重要なファクターです。

「お客様の期待に応えたい」

「お客様が抱える課題を解決したい」

「お客様を笑顔にしたい」

コールセンターが顧客満足度を向上させるためにできることとは何でしょうか?今回は、顧客満足度の高いコールセンターの特徴とCSを向上させるためのポイントについてお話します。

 

顧客満足度の高いコールセンターの特徴とは?

 

職場に貢献意欲が高まる仕組みが整っている

顧客満足度の高いコールセンターは、とにかく雰囲気が明るく笑い声が絶えない環境です。それは、働く人が仕事にストレスや不安が無く、やりがいを感じているからに他なりません。具体的には、コールセンターの業務を通じて「お客様に役立っている」ことを実感できることなど、スタッフの貢献意欲が高まる仕組みが整っているのです。

ベテランのオペレーターが多く在籍している

顧客満足度の高いコールセンターに共通して言えるのは、ベテランスタッフが多く在籍していることです。ベテランスタッフは「お客様が今、何にお困りなのか?」という問題を瞬時に理解した上で、お客様に簡潔に質問を投げかけて、お客様自身が問題解決出来るようにコンサルティング(答えに気が付き、答えを引き出す支援)をしています。お客様が言いたいことを上手に言葉にできない際にも「お客様の問題を汲み取ってくれる」「言わんとしていることを聞き出してくれる」オペレーターがいることは非常に重要です。

オペレーターの対応レベルに差がない

「オペレーターによって当たり外れがない」ことは、コールセンターの品質管理上とても重要です。この点、離職率が高いコールセンターでは、どうしても個々のオペレーターのスキルに差が生じてしまいがちです。経験の浅いオペレーターの接客は「お客様の質問に答えながら会話を進めるスタイル(お客様主導)」に陥りやすく、このことが問題解決を遠ざけてしまいます。

コールセンターの顧客満足度(CS)を向上させるための施策とは?

 

オペレーターの生産性向上スピード対応を支援する仕組みづくり

コールセンターは、非対面型のサービスであるため、意思疎通が難しく、お客様もオペレーターもストレスを感じやすい環境です。スピード感をもった対応をするためには、会話の主導権をお客様ではなくオペレーター自身が持つ必要があります。そのためには「お客さまが期待する会話運びをアシストする仕組み」を構築しなければなりません。

また、自社の商品・サービスのホームページ(Q&AやFAQ)に専門用語が多く、お客様との「共通言語化」が困難なケースも見受けられます。スピーディーな対応を実現させるためにも、専門用語や会社独自業務に関する用語の使用は極力控えるべきです。

そして、コールセンターの生産性を測定する指標(KPI)には以下のようなものがあります。コールセンターでは「要件選択」→「あふれ呼(待ち時間)」→「通話開始」→「通話終了」→「後処理開始」→「後処理終了」という一連の業務フローをどれくらいの時間で完結しているのかを測定します。

貴社のコールセンターではこの指標(KPI)をどの様に活用されていますか。
例えば、測定したこれらの指標(KPI)データの使い道を、オペレーターの出勤者数の予測と実績を比較して精度を高める改善に活用しているセンターも少なからずあるようです。
例えば、センターに一日1,000件の問合せが予測されるのならば、一日100件対応できるオペレーターを10人出勤させるシフトを組む必要があると計算できます。

ただし、実際は欠勤やバースト(突然電話量が増える)に備えるため、プラス数名の余裕を持ってシフトを組みますが、出勤した分だけ給料が発生するので、余裕を見越して出勤した人を有効活用できないと経費の無駄になってしまいます。そうなると予測担当者の交代や方法の見直しが必要になってきます。予測していた状況から予測値と結果が大きくずれることは、現場に不要なストレスや緊張を与える要因にもなってしまいます。

CPH(Call Per Hour)

CPHとは、オペレーターが1時間あたりに対応した通話の本数を示す指標です。数値が高いほどオペレーションが効率的だと言えます。コールセンターの業務は電話対応に限らず、その後の入力作業や他部署との連携も伴います。そうした付随業務も含めて「1本」とカウントされるため、オペレーター個人のスキルのみならず、お問合せ対応で他部門に問合せをして回答を貰うなどを含める場合、会社組織間の業務連携や運用システム全体の生産性が反映されます。

ATT(Average Talk Time)

ATTとは、コールセンターの1通話当たりの「平均通話時間」です。CPHと異なり、純粋にお客様との通話時間を基に算出される指標です。一般的にATTは短い方が効率的と言えますが、顧客満足度を高めるためには通話の時短化だけを睨んではいけません。

ACW(After Call Work)

ACWとは、顧客対応記録や関連部署との連携時間など、通話終了後の作業時間を基準として算出される指標で「平均後処理時間」です。オペレーターが応対中に書き残したメモから応対履歴としてシステム入力する事務処理能力のみならず、システムの整備状況もこの指標に影響します。

AHT(Average Handling Time)

AHTとは「平均処理時間」を意味します。AHT(平均処理時間)=ATT(平均通話時間)+ACW(平均後処理作業時間)となり、一連の業務フロー(手続き)当たりの平均処理時間です。

指標(KPI)の使い道例

コーセンターの数だけ、この指標(KPI)の使い道が存在しています。
その中でも代表的な使い道の一つをご紹介します。
使い道の一例は、これらの指標(KPI)を基に算出した「測定した時間の使い道」を、これぐらいの時間ならお客さまに『混雑のご案内』を聞いて頂き待って頂く事が出来る時間と、オペレーターの出勤者数の予測と実績の比較に使っています。

人材育成に力を入れて離職率を下げる

コールセンターの中には「マニュアルを読んで終わり」というような研修も珍しくありません。コスト削減の観点から、OJT期間も短くなってしまいがちです。しかし、オペレーターへの教育を疎かにすることは、結果として離職に向かう要因を残す事に成っています。

コールセンターを早期に離職する人の多くは「覚えなくてはいけないことが多い」「お客様からの質問が怖い」「記憶だけに頼って間違った対応をしてしまう」といった心理的なストレスを抱えています。大切なのは、業務マニュアルを暗記することではなく、お客様の疑問を解決するための教育担当者との連携です。教育担当者が適時にフォローできる仕組みづくりがかかせません。

ITソリューションを活用する

チャットボット対応

チャットボットとは、調べ物検索用のプログラムです。最近では、テキストを認識して会話を行い、テキストベースの質問に対して一問一答型のスタイルで自動または半自動で回答できるため、調べ物資料の一元管理とオペレーターの負担軽減につながることも期待されています。

AI(人工知能)による音声認識

お客様とオペレーターの会話をアプリケーションが聞き取り、発音と専用の辞書データベースに登録されている文字の組み合わせを見つけ、リアルタイムで該当する文章を表示することができるようになりました。

コールセンターの課題は「コーチングエンジンⓇシステム」で楽々解決!

「オペレーターの離職率を改善したい」

「オペレーターの教育期間を短縮したい」

「コールセンターの品質を高めて顧客満足度を向上させたい」

「コール予測に基づくシフト計画の精度を高めたい」

 

これらの中でも、とりわけシフト計画の精度については課題が多くあります。現在多くのコールセンターでは、測定した指標(KPI)をオペレーターの出勤シフト計画に使っています。しかし、この指標(KPI)を分析すると、お客さまが主導権を持ち、相談事の解決に至っているのかどうかが疑わしいサンプルが含まれています。よって、現在の指標(KPI)に用いられている基準は、お客さまの満足度や会話運びの内容は問わないが、とにかく応対に係った時間と云うザックリとした対象を管理している指標(KPI)ということです。

弊社が係わってきた実証実験では、指標(KPI)として管理する対象を会話運びの内容と時間の両面からの管理強化が必須と結論付けしています。実証実験では、更に会話運びの内容を管理対象にする方法に、録音や音声認識が有りますが、そもそもお客さま主導の応対内容を音声認識を用いてテキスト化しても、お客さまの拘りやニーズに関するお宝ワードを使った会話に辿り着けていませんでした。
何を話しているのか分からないけれど、ACDCTIシステムから採れる時間や件数などの指標を基に考えるシフト計画はあまり意味がないと言えるでしょう。

また、次の実証実験では『オペレーターが応対の主導権を持つスクリプトを設計してコールセンター全員でお客様との応対に臨むべき』との結論に至っています。
この結論に至るヒントになった事例は、紙芝居です。
紙芝居は、物語が進むごとにセリフが割り振られていて、誰が読み上げても結果にブレが生じません。更に、多くのコールセンターには、採用したての新人教育用にトークスクリプトを用意して、応対のやり取りの感覚を伝えるツールをお持ちです。弊社はこの紙芝居の原理をコールセンターの応対に応用出来たら、話者によるバラツキが無くなると考えました。
更に会話が進んだ場面に適したセリフがある事で、何を伝えるべきか、何を聞き出すべきかと云う不安を解消し、場面にふさわしくない発言を無くす取組みを進める事も出来ます。この取り組みは、応対時に受けるストレスが激減される事を突き止めています。

紙芝居の原理をAI人工知能化したコーチングエンジンⓇシステム

紙芝居のセリフに当たるトークスクリプトを応対の標準モデルと位置付け、コールセンターの新人教育受講者や新人に使えば、クレームに発展する会話運びを無くし、お客さまとの会話運びを失敗して怒られる不安や恐怖の場面を無くし、新人オペレーターのストレスを軽減します。ご存知のように、応対時のストレスは、離職の原因にもなっているため、ストレスが軽減されれば離職率の改善にも期待が膨らみます。
更に、紙芝居でも『竹取物語』『桃太郎』など色々な物語版があるように、コールセンターの応対にも目的に合わせた色々な会話運びが必要です。コーチングエンジンⓇシステムは、コールセンターで必要とされるトークスクリプトの追加実装が貴社内で手軽に行える編集画面を用意しています。応対業務の追加変更が発生するたびにシステム自供社から見積りを取って、発注する手間と時間の節約が出来ます。

AI人工知能『コーチングエンジンⓇシステム』で解決出来る事

そして、シフト計画以外のコールセンターの課題も『コーチングエンジンⓇシステム』で解決することができます。コーチングエンジンⓇシステムには、トークスクリプトを実装する時複数のトークスクリプトの共通部分を花束のように集約し、幾つもの分岐点から広がるトークスクリプトを持つデシジョンツリー状にして自動管理します。
『コーチングエンジンⓇシステム』は、今話題のAI人工知能です。その方法は、トークスクリプトに応対時の効果を反映する機械学習機能が搭載され、「オペレーターのストレス軽減に役立った会話」や「お客様の満足度を高めた会話」を学習して、効果が高く実践的な会話運びを学んで情報を最適化に向かって更新し続けます。
つまり、ベテランのオペレーターが長年積み上げて修得習得する「お客様の問題を引き出して解決策を提案する会話運び」をコールセンター全員で共有しながら、日々の応対で理想的なトークスクリプトへと磨き上げる事が出来ます。

コロナ禍では問題を解決したい消費者は、電話が繋がればよいだけでは満足してくれません

売込や詐欺を警戒しているお客様もいるため、コールセンターは企業の顔となるオペレーターに社会的責任(CSR)の遂行の重要性を教育すること、更に、社会的責任(CSR)要件を満足しているトークスクリプトを応対時に使用するなどの社会的責任(CSR)を果たす必要があります。

お客様が自己解決できなかった問題に対して、待たせる空白時間を無くし正しく即答するために、トークスクリプトを設計し、社内検証し社内承認を得たトークスクリプトで社会的責任(CSR)を果たします。
理由は、オペレーターの個性を活かすため話者の好みでアドリブを認めてしまうと、社会的責任の基準がブレる危険が残るからです。

また、コールセンターはコロナ禍では感染しない・させない取組みが大切です。オペレーターがリモートで応対業務に参加している場合でも、応対中に困窮してもリアルタイムモニターで会話運びの流れを把握し好不調の判断をします。
仮に応対中のオペレーターがお客様との会話がこじれて不調と判断した場合、メッセージでアドバイスを送り、オペレーターに寄添う支援が出来ます。お客さまの満足度を高める前にオペレーターの不安を取り除いてあげましょう。オペレーターはお客さまの問題を解決できなかった事で自尊心が傷ついています。SVは、オペレーターをちやほやするのではなく、勘違いしている事や場面毎に対応を使い分けるなどの的確なアドバイスを出す事が求められています。

 

コーチングエンジン🄬システムの具体的な機能は以下のとおりです

 

AIで最適化されたトークスクリプトを画面で確認

オペレーターは「対話履歴」や「AIで最適化されたスクリプトシナリオ」を紙芝居のセリフのように場面や状況の進み具合に適したトークスクリプトを画面で確認しながらお客様と対話を進めることができます。意思疎通が取れずお客様の問題が解決できないという不安や、クレーム対応へのストレスをかなり軽減し、相互理解の促進を助け問題が解決すれば、満足感を押し上げるだけではなく応対時間の削減にも大きく貢献します。

オペレーターと管理職(SV)の連携が容易

コーチングエンジンⓇシステムは、自社の高評価・低評価のスクリプトを明確にし、改善を繰り返しながら顧客満足度の高い対応の実現に貢献します。お客様の応対中にも画面を見ながら応対履歴ウインドウで会話運びの検証が出来ます。うまく応対ができていないオペレーターは管理者画面からモニタリングしている管理職(SV)に応援要請を出す事が出来、管理職(SV)もモニタリングしている画面に表示される好不調リストの中から該当オペレーターに対してチャットなどで支援を送る事が出来ます。
もし応対中に必要なトークスクリプトが無い場合は、応援若しくは交代の要請を申込む事が出来ます。

オペレーターの評価がデータで可視化

コーチングエンジンⓇシステムでは、応対品質を「顧客成熟度別」「オペレーター熟練度別」「トークスクリプト別」に定性的・定量的に評価することができます。このデータはシステム内で可視化されるため「評価されにくく、モチベーションが維持できない」という不満を解消し、同じ間違えを起こすオペレーターは何か勘違いしているとか、同じ話題で会話運びの進行が止まる場合は知識不足などの効果的な原因の特定と育成対策を考えるヒントを収集する事が出来ます。
その結果、オペレーター自身にカスタマイズされた育成計画で、オペレーターの成長を図り満足度を高められます。オペレーターの離職率を改善するためには、不安を取り除き、成長の的確な手助けを行う事が必要です。

弊社は、AI・人工知能『コーチングエンジンⓇシステム』でお客さまの声を「ビッグデータに収集する仕組み」と「活用する仕掛け」を提供します。コールセンターに係わって30年超で培った経験を活かしたオペレーター支援、生産性の向上、離職率改善、及びお客さま満足度向上支援を得意としています。

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